音楽にとって説明が必要なのは、たぶんとても不本意な事態だが、写真にとってはどちらでもよい事におもえる。お前の写真は意味も意義もぜんぜんわからないので自分で解説しろっていわれたら、さすがにくやしいけど、写真はやはり、それ自体のためにあるのではない。写真は世界への不完全な窓にすぎない。まして自分の写真が、説明無用の美的世界に過不足なく自立しているなんて、およそ無理な話だ。