何のために

日本の国土は、実は意外にけわしい地形なので、車ではしりまわっていると時々びっくりするような道路にであう。断崖絶壁にへばりついた旧道や、もろに波しぶきのうちつける国道や、のぞきこむだけでこわくなる峠の隧道。おもわず色々かんがえてしまう。よくもこんな場所にこんな道路をつくったもんだと、びっくりするし、あきれるし、工事を貫徹した人たちの根性を尊敬しないわけにいかないし、その技術を自分のことのように自慢したくもなる。

そして工事が困難にみえる分だけ、その道路には理由がはっきりと刻印されているように感じる。