写真に何かできるのか?

わざわざでかけていって、ごまんと写真をとって家にかえってきて、こうしてながめる。自分にたずねる。自分の写真に何かできることがあるか。乱暴に一般化してしまえば、こういう状況で写真というものに何かできることがあるのか。あるかもしれない。たしかに時々役にたつようだ。でもそういう期待をするよりは、何もできないと腹をくくってしまった方がいい気がする。自衛隊員だってお医者さんだって政治家だって、まともな人ならきっと、俺は何もできないとおもいながら、滂沱の涙を我慢しながら、できる仕事だけをやっていたにちがいない。